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真野 栄治
真野 栄治

2013年09月30日

家事、育児の無償労働

家事や買い物、育児、ボランティアなどに充てられた「無償労働」を金額に換算すると、2011年は過去最高額の約138兆5千億円に上ることが、内閣府の推計で分かった。

 名目国内総生産(GDP)の約3割に相当し、無償労働の8割を女性が占めた。内閣府は「女性の社会進出が進み、家事や育児の一部を企業や保育所などに任せれば、産業が振興して経済成長につながる可能性がある」と指摘している。

無償労働の中で「家事全般」が最も高く約88兆6千億円。買い物は約27兆2千億円、育児は約14兆8千億円、介護は約3兆4千億円だった。ボランティアなど社会活動は約4兆5千億円。


家事も育児などの無償労働が102兆円!

非常に短絡的な計算だが、女性が多いと言う事から女性人口6000万人で割ると、年170万円程度と換算できる

これを企業や保育所に任せれば、経済成長する・・・って

これ、政治家が考えたのか官僚が考えたのか知りませんが、ホント馬鹿じゃないでしょうか?


私は女性が社会進出する事に全然反対の意を唱えるつもりはまったくありませんが、家事や育児を『労働』と位置付けながら、これを親が愛情を持って子育てをしながら家事をする事は子どもにとっても良いことであり、効率化された兼業『労働』ととらえず、これを外注して企業がすれば経済成長するなとど言う発想はある意味まったく意味がないと思います


無償労働ととらえるのであるのなら、所得税の扶養控除を担保するべきであり、子育てをしている妻に対する夫の扶養控除も拡充するべきです

と考えるべきです


だからと言って保育所は必要ないと言っている訳ではなく、働きたい母親を働かせて上げる環境は整えるべきですが、それをもって経済成長とつなげるのはある意味無謀です・・・

なぜなら、全体としては日本の労働力は足らないと言う訳ではないからです

職種によっては足らないと言う職種もありますが、それは労働とそれに見合った対価の問題と求職種と希望職種のアンマッチが起こしているととらえるべきでしょう


ただ、

『ボランティアがデフレを起こす』

事もあると言う事はこの話題から考えるべき問題であると思います


①やってほしい仕事があって、その仕事に携わる人が少ない
     ↓
②その仕事の引き合いで単価が上がる
     ↓
③その仕事の従事者の報酬が上がる
     ↓
④その従事者が増える
     ↓
⑤需給が均衡する


と言うのが市場経済の流れですが

①から②への段階で、『その仕事をボランティアでやる』となると、それを業としていた人でさえちゃんとした報酬をもらうことが難しくなり、②以降の流れが起きない事になります


つまり、逆の発想で育児や家事を誰も無償労働でしなくなるとサービス業として成り立ちやすくなる訳ですが、さて?

『家事や育児をやりたくないからお金でやってもらいたい』

と考えるほど余裕のある国民がどれだけいるでしょう?

ごく少数の富裕層ぐらいではないでしょうか?


それに、育児をしてもらう事は将来の日本のために非常に重要なお仕事です

それを、他人にしてもらって現在の日本の経済成長につなげようなどと言う発想が生まれる事自体、いかに日本人が子どもの大切さと将来というものをいいかげんに考えてきたか?と言う事が証明されているように感じられて、私にとっては憤りを感じて仕方ありません・・・


自分たちの予算確保のために論法をねじ曲げて国民をだます


政治家も官僚も本当にこれをヤメテ欲しいと思います・・・(--;)(--;)
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Posted by 真野 栄治 at 09:23│Comments(0)社会問題
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